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近江ヴェロニカ

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Posted by 滋賀咲くブログ at

2016年01月12日

stay,forever

 消滅可能性のある地方の都市や集落の住人や行政は、「若い人に来てもらいたい」などと言う。「若い人の力で活性化を」なんて言う。


 しかしご当地の住人たちは、若いよそさんが大量にやってきた結果、町や集落が変化することは拒む。「この土地に住むんやさかい、うちらに合わせてもらわんと」ということなのだろうが、別に若いよそさんたちには、消滅可能性都市なり集落なりを存続させなきゃならん義務や責任などはない。だから「地域の活性化をー!!」って叫んでる側が、よそさん達が住みやすいようにしながら、なおかつ、自分たちも住みやすいように互いにすり合わせをしなくちゃならないだろう。


 ムラ人の苦手なダイアローグが必要となる。


 大体、ムラ人は他者の価値観など端から受け入れたりなどしないのだ。若人が何か言えば、「若輩者が生意気を言うな」、他家から来て家族になった人には、「うちの家風になじめ」、ちょっと新しいことを試してみたくなった人がいたら、「皆が何て言うか」。対話などない。一方的な通達と強制があるだけだ。


 そりゃ廃れるわな、そんな土地。


 私、「ムラ」人って言ってるけど、田舎に住んでる人のこと言ってるんじゃないよ。都会に住んでたってこういうメンタリティの人いるよ。相手の言ってる事に耳傾けたら負け、みたいな人とか、とにかく変化したくない人とかさ。変化の何がそんなに嫌なのかわかんないけど。他人に耳をかさないのも、他人の意見に影響されて、自分が何か変化するのが嫌なんだと思うよ。


 なんつうかな、ムラ人っていうのはさ、「昨日と同じ明日を生きるために、今日を必死に過ごす人」なんだと思うのよ。今日を必死に『生きる』人じゃないよ。「過ごす」人なの。変わらないルーティーンで時間をつぶすことで安心してるのよ。


 でもさ、人の世間に変化しないものなんてないじゃん。人外の、ゴールドだとかダイヤモンドだとかの物質なら変化しないのかもしんないけど(厳密には変化…変容するかもね、数億年とかの単位で)。昨日と同じ明日を生きたい人ってさ、ゆく川の流れは絶えずしてしかももとの水にはあらずな川ンなかのおんなじ位置にいっつもぷかぷか浮かんでる水鳥みたいなものだと思う。水面下では流れに逆らうために、ものすごく体力使って足掻いてるんだと思うよ。本人は気づいてないと思うけど。

 だって、気づいてたら足掻かないよ。無駄だもん。位置こそ同じでも、もとの水じゃないんだからさ、急に水温が変わったら体力削られるし、水じゃなくて火砕流が流れて来たら死ぬよ。変わりたくない人びとってさ、どうしてそんな無駄に対して目をつぶってるのかな、ってすごく不思議に思う。

 シキタリやら伝統やらを持ち出して、相手に変化や譲歩を強要する側はさ、自分は変化しなくていいから一見ラクだしさ、自分のふるうパワーで相手を変えるっていう力の感覚に酔ってるんだと思うけど、そんなやっすい陶酔にひたってられる贅沢なんてもうないよ多分。消滅可能性都市やら限界集落やらに限った話じゃなく、日本全体が。


 人間と、人間が作り出す社会や営みに、永遠に変わらないものなんてない。昨日と同じ明日を夢見て、不都合に目をつぶる人びとが滅びるっていうのならそれは仕方がない。だって、「みんな」がそれを選んだんでしょ。だったら仕方ないよね。


 まあ私はその前に逃げるけど。「みんな」の仲間に、私入れてもらえない人間なんで。  


Posted by 近江ヴェロニカ at 22:57Comments(0)ムラ人道たいくつ日報