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近江ヴェロニカ

2015年12月03日

ナゴンとシキブ

 「枕草子」には清少納言(以下「ナゴン」ⓒ小迎裕美子)の、中宮定子に対する深すぎる敬愛があふれている

 貴族とはいっても中流の出で、中宮が親しく交わるような身分ではなかったナゴンを、中宮定子はたいへんに重用した。

 私、中宮はナゴンが出仕したとき、「いやーん、やっとマニアックな話のできる人が来てくれたわー」ってすごく嬉しかったんだと思うんだよね。

 同時代を生きた
紫式部は、女が漢字なんか読み書きできるのなんざ恥だっていうので「一」も知らないふりしてたっていうからさ、「香炉峰の雪は?」「簾をかかげて見る!」「はい正解!」みたいなやりとりできるのが楽しくて仕方なかったんじゃないかな。

 マニアックな話って盛り上がるよねー。「DNA抽出かー。酵素?」「シンプルにエタ沈じゃないすか」「あー、エタ沈!」みたいなさ。あまり上手い例じゃなかったな。

 楽しく会話するためのスキルやマナーで話を合わせるのもいいけど、自分が話したいと思う事を、「こんなこと話してわかってもらえるかな」なんて心配せずに話せる、話の合う人が身近にいたらめちゃくちゃ楽しいじゃん?なんか辛い事があっても、「でも、私には私の事わかってくれてる人がいるから」って思えれば、辛い事も乗り越えられるし一人でいたって孤独じゃないんだよね。世間話程度の話ばっかりを楽しくしてたって、つまんないし寂しいじゃん。

 でも、そういう、興味の方向とかセンスとか知性とか教養とか、人間性まで含めて「周波数の合う」人って滅多にいないから、もう定子さま、ナゴンが参内してると「今日はどんなおしゃべりをしようかしら?何を話してもナゴンはナイスな返しをしてくれるから!」って、安心して何の遠慮もなくエスプリかましてたんだと思う。「この人にこんなこと言って、ちゃんとわかってもらえるかしら?」なんていちいち考えながら会話しても楽しくないからね。「ナゴンが相手だと、わたくしは自分全開でいられるの!」みたいな気楽さがあったんじゃないかなあ。

 さて、そんなナゴンをこきおろしたシキブですが、もしもシキブとナゴンがエスプリ全開のサロンで同僚やってたら、これは相乗効果ですごいことになったかもね。互いに負けるもんか魂でエスプリの応酬。好敵手がいることは人間が向上するのにとても有効ですから。見たかったなあ、それ。

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Posted by 近江ヴェロニカ at 22:43│Comments(0)たいくつ日報
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